映像作品(アニメ・映画・テレビ番組(主にドラマやバラエティ)など)や、演劇・ミュージカルなどの舞台作品を作るための資金調達の際に、単独出資ではなく、複数の企業に出資してもらう製作委員会方式を用いず、チャレンジの根幹として「“売る”ということについても責任を持つ」という方針からMAPPA一社のみの出資で行われているテレビアニメ『チェンソーマン』の主人公のデンジ(声:戸谷菊之介さん)とバディを組む“血の魔人”のパワーというキャラクターをご存じでしょうか。
中学生の頃、動画サイト「ニコニコ動画」のコメントで『オラオラオラ』『無駄無駄』『だが断る』という言葉をみんなが使っている事に気になり、荒木飛呂彦さんの人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」というマンガが元ネタだと知って、初めて漫画の見た時に心を奪われからジョジョファン仲間としても知られているテレビアニメ『チェンソーマン』の“血の魔人”のパワー役を演じているファイルーズあいさんについて調べてみたいと思います。
パワーちゃん、めちゃくちゃ好き〜( ´ ▽ ` )てゆうかパワーってネーミングも色んな意味ですごみを感じる。わかる人いる?
ファイルーズあい(チェンソーマン声優/パワー)の基本情報(wikiプロフィール)
エジプト人の父親と日本人の母親を持つハーフ(本人はニコニコニュースオリジナルのインタビューでミックスという表現ををしている)で母親譲りの意志の強さを持つファイルーズあいさんには、5歳年上の超イケメンな兄・門田ギハードさんがいます。
※父親が居る時は、母親もファイルーズあいさんもアラビア語で会話をするそうです
兄・門田ギハードさんは、2013年からクライミングを始め、その後アイスクライミングに注力されてからはアイスクライミング日本代表に選ばれ、2023年にはアイスクライミング世界最難関エリアとされるカナダのブリティッシュコロンビア州にあるヘルマケン滝のルートを日本人初、またアジア人としても初めて成功させています。
出典:ピンタレスト
本名 | 門田 ファイルーズ あい |
愛称 | ファイちゃん |
出生地 | 東京都 |
生年月日 | 1993年7月6日 |
血液型 | O型 |
身長 | 159cm |
職業 | 声優 |
事務所 | プロ・フィット(2019年1月 – 2022年3月)⇒ ラクーンドッグ(2022年4月 -) |
ファイルーズあいさんは、ミックスであるというアイデンティティーに誇りを持っていたものの、日本生まれ日本育ちで、病院で名前を呼ばれる度に恥ずかしく感じてしまったり、ヒーローショーで司会のお姉さんに名前を聞かれるのが苦手だったため、心からその事実を自分の中で祝福することができずに自分を上手くコントロールできなかった時期があったそうです。
そう思い始めた時期に、、日本とエジプトのミックスの子供が多く通い、楽しそうに学校行事に取り組んでいたり、エジプトならではの文化に触れて和気藹々(わきあいあい)としている様子の写真を見て、エジプトのカイロに日本人学校があることを知ったファイルーズあいさんは、共働きだった親にエジプト行きをお願いして小学校5年生の途中から、エジプトに住んでいるおばあちゃんと二人暮らしを始めます。
小学5年生にして大きな決断をしたファイルーズあいさんは、エジプトに行ってから日本にはある給食制度がエジプトには無かったため、毎朝自分でお弁当を作って朝の6時前にスクールバスに乗って1時間半くらい掛けて学校に行くという暮らしを経験したことから母の偉大さをあらためて感じたそうです。
エジプトでの生活では、当初は寂しくて現在のようにLINEとかSkypeがなかった時代だったことから国際電話も高く母親ともなかなか話せずに夜に泣いていたこともあるそうです。
”隣にいる人は友達だ”くらいの感覚を持っているエジプトの人たちの社交性の高さにファイルーズあいさんの中の日本人的な部分(食文化や対人関係の距離感)を理解してくれる人が居なかったそうです。
約1年半のエジプト生活で(少しだけ)自立した、強い女の子になれた事をはニコニコニュースオリジナルのインタビューで語られています。
しかし、中学入学と同時に日本に戻ってきたファイルーズあいさんは、エジプトで伸び伸びと学んだ成果を発揮して、社交的に、自分の好きなものをどんどん発信しようとするも、日本の流行に追いつけず、自分だけが知らない話題で周りが盛り上がったり、大好きな趣味のイラストを描いても、エジプトの日本人学校のように「上手だね! 私にも描いて!」というリアクションとは真反対に「オタク」みたいなことを言われていました。
学校では暗かったファイルーズあいさんは、家では好きなゲームをやったり、ニコニコ動画を観たりして
好きなものは私の宝。誰がなんと言おうと、好きであり続けよう
引用元:ニコニコニュース オリジナル
と、好きなものをインプットし続けて世界を広げていたところ、ニコニコ動画で荒木飛呂彦先生の人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」と出会い、「第6部 空条徐倫 ―『石作りの海(ストーンオーシャン)』」を「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの第1巻と勘違いして購入してしまい、わからない言葉が多くてビックリしたそうです。
※「ジョジョの奇妙な冒険」はシリーズ第1部~第5部まで通算63巻と巻数が続いていたが、第6部以降からシリーズごとに巻数が1巻にリセットされています
出典:ciatr[シアター]
勘違いで購入した事が功を奏したのか、当時のファイルーズあいさんは、女の子のキャラクターは「守られたり、戦闘に参加する場合は回復の能力の使い手」という固定観念を持っていたそうですが、誰になんと言われようと意志の強い瞳を燃やして戦う空条承太郎の娘・空条徐倫を見て
なんてカッコいいんだ!
私もこんな強さを持てたら、中学校で嫌な思いをしなくて済んだのかな? もっとこの子のことを知りたい!
引用元:ニコニコニュース オリジナル
と、あらためて第1部から少しずつ単行本を揃えて、高校1年の終わりには当時連載中だった第7部『スティール・ボール・ラン』の最新巻まで追いつくほど、どハマリして、インターネットで『ジョジョ』好きな人たちと友達になりながら、ある日、Skypeで行われていた朗読会に誘われ、すごく褒められます。
朗読をすることで自分も『ジョジョ』の世界のキャラクターになったみたいで、すごく力をもらえたんです。何でも乗り越えられる勇気をもらえた。だから、私に一番エネルギー、勇気をくれた徐倫のそばにいられる、支えるキャラクターができたら、私の人生って意味があったと思えると、声優になろうって決めたんです
引用元:MANTANWEB
と、中学時代では何となく声優になりたいという気持ちから、声優になろうと決意に変わり、両親に「声優になりたい」と打ち明けます。
しかし、何でもやらせてくれた両親から反対されてしまいます。
両親に反対された理由は、ファイルーズあいさんが、今まで習い事の類いはどれも長続きしなかった事と習い事とはレベルが違って仕事となると、人生を左右しかねないということから猛反対されました。
高校卒業後は、絵の仕事に就こうとグラフィックデザインの専門学校へ進学したファイルーズあいさんですが、「趣味で描いている方が楽しいな」と思うようになり、専門学校3年の時に改めて母親に声優養成所に行きたいと懇願します。
すると、母親から
あなたは就活したくないから言ってるんでしょ? 就活して、正社員として一年間の職務経歴を作りなさい。それで貯めたお金で養成所に行くならいい
引用元:ニコニコニュース オリジナル
と、正論の返事ながらも条件を提示してくれています。
声優養成所に行くための条件を達成するために、就職活動して何とか1年間歯科助手として働いて貯金し、プロ・フィット声優養成所に入所。
卒業後の2019年1月より預かり所属になってからは、オーディションを受けるも受からず、受からない原因を色々と考えてしまったそうです。
受からない原因として、ファイルーズあいさんは、新人の女性声優は大体、髪色、メイクや服に関して控えめな方が多いファッションではないかと思ったそうですが、”自分らしい自分がそこにいる、それだけはどうしても曲げたくない”と控えめな格好に変えないまま続けたところ、2019年にテレビアニメ『ダンベル何キロ持てる?』の主人公・紗倉ひびき役に合格します。
テレビアニメ『ダンベル何キロ持てる?』は、ファイルーズあいさんの趣味でもある筋トレの知識も活かせる内容だったこともあり、イベントでも筋肉自体も活かすことが出来たことで、「好きなことは得意なこと」であると改めて思えた作品になりました。
また、あんまり元気っ子を演じるのが得意だと思っていなかったファイルーズあいさんは、声優としての「ファイルーズあい」を形作ってくれたのは、テレビアニメ『ダンベル何キロ持てる?』の主人公・紗倉ひびきとの出会いだったそうです。
初主演を務めた翌2020年、第14回声優アワードで新人女優賞を受賞しています。
2022年には、遂に『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の主人公・空条徐倫役に大抜擢されます。
※詳細は【ファイルーズあい(チェンソーマン声優/パワー)のコスプレについて(ジョジョ等)】を閲覧ください
ファイルーズあいさんは、元々、原作の『チェンソーマン』に夢中で、読んで一番好きだと思ったキャラクターは、パワーだったそうです。(また、最終巻を読み終わったタイミングで、アニメ化が発表されたようで運命的なものを感じたとWEBザテレビジョンのインタビューで語っています。)
2022年8月5日に最新PV&キャスト情報が解禁され、コミックスの累計発行部数は2300万部を突破2023年1月時点している『チェンソーマン』の主人公のデンジとバディを組む“血の魔人”のパワー役の選ばれ、同年2日後、Twitterに2019年の思い出の動画(なかやまきんに君さんと2人揃って筋肉ポーズをとり、なかやまきんに君さんお馴染みの「パワー!」を披露した動画)をアップしたところ、パワー役を演じる伏線だったと話題になりましたが、伏線だったかどうかはファイルーズあいさんのみぞ知る話。
ファイルーズあい(チェンソーマン声優/パワー)のジョジョ愛とコスプレについて
【ファイルーズあい(チェンソーマン声優/パワー)の基本情報(wikiプロフィール)】でも記載しているとおり、ファイルーズあいさんにとって、荒木飛呂彦さんの人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」の影響を受けて「ジョジョがアニメ化したら出演したい。私が徐倫のことを助けるキャラクターの役を演じたい」と言う思いで声優の道を目指すようになりました。
ファイルーズあいさんが、声優養成所プロ・フィットを選択したのも理由があります。
それは、『ジョジョの奇妙な冒険』の第1部『ファントムブラッド』の登場キャラクターで、主人公ジョナサン・ジョースターの師にあたる人物”ウィル・A・ツェペリ”役を演じた塩屋翼さんが養成所で教えてくれる先生だったことからプロ・フィットに所属すれば、「ジョジョ」に出演できるチャンスがあるんじゃないかという考えからでした。
そんな甘い考え方かと思われそうですが、ファイルーズあいさんは、声優養成所プロ・フィット1年間、手を抜かずに自分がこれまでの人生で一番誇れるぐらいの努力をすると決めて成果がでなかった場合は、声優を諦める覚悟で取り組み、声は誰よりも一番大きく出そうって決めて、今でも現場で「いつも元気に挨拶するね」って言われているそうです。
声優1年目の頃は、エゴサーチしてショック受けることもあったそうですが、友達から「自分のことを悪く思う人の話なんか聞かなくていいんだよ、応援してくれる人の言葉だけ信じてればいいんだよ」とアドバイスを貰って、有象無象の言葉なんか気にしなくなれるようになり、精神も鍛えられたそうです。
「12年間追い続けてきた夢」だった空条徐倫役に抜擢されたファイルーズあいさんは、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズが、これまで第1~5部までアニメ化されて話題を集めていた為、中途半端なことをすると、この先『ジョジョ』を好きになってくれた人たちの中で空条徐倫が中途半端な印象になないようにと原作と台本入念に読み込んで収録の準備を徹底したいたことをインタビューで30年以上も連載が続く「ジョジョ」の名ぜりふを交えながら熱い思いを語っています。
ところで、ファイルーズあいさんは、twitterなどのSNSやトークイベントだけでなく、プライベートでもハロウィンでコスプレを披露されているので、少しかき集めてみました。
なかなかのクオリティーで、3枚目のtwitterのメイクは自前だそうです。
プライベートのハロウィンでは、友人のメイクをされるそうです。
『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の主人公・空条徐倫のコスプレを探したところ、2022年3月26日に開催されたイベント「アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』ステージ」でコスプレ衣装で出演していた内容をtwitterにつぶやかれていましたので、最後に紹介しておきます。
ファイルーズあい(チェンソーマン声優/パワー)が筋肉を鍛える理由について
トレーニングをテーマにした人気テレビアニメ『ダンベル何キロ持てる?』の主人公・紗倉ひびき役を演じる前からファイルーズあいさんは、実は筋トレに励んでいます。
2016年、巴亮介先生の漫画『ミュージアム』が実写映画化され、ファイルーズあいさんの推しキャラの霧島早苗を演じた妻夫木聡さんが、役作りのためにトレーニングをして凄い肉体を作り上げていた見て、霧島早苗(の筋肉が欲しい)になりたいと思ったのが、キッカケになっています。
実は、運動が苦手で、体育の授業も休みたいタイプだったファイルーズあいさんは、最初は週4回の自宅で筋肉を鍛える度にカラダの変化を感じることでハマっていきます。
当時は声優の養成所に通っていた頃、働きながらトレーニングを学べてジムの設備も使えると考えてスポーツジムでアルバイトを始めるのですが、オーディションでそんなアピールをしていいのかもわからない新人だったことから、テレビアニメ『ダンベル何キロ持てる?』のオーディションでは、筋トレ好きをアピールはしていなかったそうです。
2020年1月3日、テレビを観ながら出演者とともに5分間の筋トレに取り組めるNHK総合の番組『みんなで筋肉体操「新春スペシャル・豪華筋肉祭り 二の腕&尻」』に近畿大学准教授の谷本道哉さんによる指導のもと、総合格闘家でアイドルグループ・仮面女子の川村虹花さん、銀行員でフィットネスビキニアスリートの安井友梨さんと共に筋トレに臨みました。
出典:YouTube
また、auスマートパスプレミアム会員向けに「WE LOVE 筋肉 トレーニング中に聴きたい楽曲」プレイリスト企画として、体を動かすときに聴きたい楽曲や、自分を鼓舞する思い入れの強い楽曲を紹介しています。
01. Wannabe / Spice Girls
02. Peacock / ケイティ・ペリー
03. ALIVE / SOUL’d OUT
04. 1129作ろう筋肉幕府 / マッチョ29
05. Basket Case / Green Day
06. Kidnap the Sandy Claws / Korn
07. Nabataea / Helloween
08. Shake it Off / テイラー・スウィフト
09. Killer Queen / Queen
10. Rollin’ / Limp Bizkit
11. Telephone ft. Beyoncé / レディー・ガガ
12. London Calling / The Clash
13. Change / Monkey Majik + 吉田兄弟
14. 汚れつちまった悲しみに… / 一世風靡セピア
15. よっしゃあ漢唄 / 角田信朗
ファイルーズあいさんは、一番大好きな曲はSpice Girls「Wannabe」でSpice Girlsの引き締まった体を思い出して自分を鼓舞しながら、トレーニング中は、乗りの良い曲を聴くようにしているそうですが、幅広いジャンルの曲を聴かれている印象の強いプレイリストです。
声優・ファイルーズあいさんについてのまとめ
ファンからは、筋肉美やキャラクター性、明るい性格などが支持されている声優・ファイルーズあいさんは、他にもグラフィックデザインの専門学校に通っていたことあり、イラストからも『ジョジョの奇妙な冒険』が好きなのが伝わってきます。
得意なのはアニメっぽい絵ではなく、劇画風の絵だそうですが、イラストのレベルもかなり高いと評判です。
インタビューで『「汚い声」と言ってほしい』というエピソードがあったのですが、ファイルーズあいさんは、カラオケや歌うのが好きで『マキシマム ザ ホルモン』の曲をデスボイスで歌うと友人から評判で、地声は、ちょっとざらついた感じでキレイな澄んだ声は「よそ行き」の声だと語られていました。
私見ですが、ファイルーズあいさんは、「ポケットモンスター」のサトシのピカチュウ役、「ワンピース」のチョッパー役、「名探偵コナン」の円谷光彦役など演じている声優・大谷育江さんっぽい声で貴重な声優だと思います。
”アニメやマンガに救われる人生がある”ということを実感として強く持っている表現者のファイルーズあいさんは、日本とエジプト(アラブ)の文化を見てきた身として、日本の声優として日本とアラブをつなぐような活動もできれば、と考えもあるようです。
これからもマルチにいろんなことに挑戦していく姿を見せてくれると勝手に期待させて貰いながら、テレビアニメ『チェンソーマン』の可愛らしい見た目や振る舞いとのギャップで読者を魅了する“血の魔人”のパワー役の出演が第2期もある事を願って応援したいと思います。