将棋に詳しくない方でも、羽生善治さんと藤井聡太さんの事を知らない人はいないでしょうね。
それは、二人が圧倒的な強さを持っているというのも大きな理由でしょう。
そこで気になるのが「羽生善治さんとは藤井聡太さんってどちらが上なのか?」という疑問だと思います。
そこで、今回のこの記事では
・羽生善治VS藤井聡太の七冠を比較してみた!
・羽生善治の強みとは?
・藤井聡太の強みとは?
・羽生善治VS藤井聡太の2023年の対局結果
・羽生善治と藤井聡太の対談をご紹介
・羽生善治VS藤井聡太の対局予定は?
これらのことについて、みていきます。
羽生善治さんが好きな方も、藤井聡太さんが好きな方も、どちらが強いのか気になっている方も必見です。
【羽生善治vs藤井聡太】七冠比較
何かと比較されがちな羽生善治さんと藤井聡太さんですので、七冠比較をしてみました。
羽生善治 | 七冠比較 | 藤井聡太 |
---|---|---|
1990年竜王失冠 1991年棋王(20歳) | 1989年竜王(19歳3ケ月)一冠 | 2020年棋聖(17歳11ケ月) |
1992年王座(21歳11ケ月) | 二冠 | 2020年王位(18歳1ケ月) |
1993年竜王奪還 | 三冠 | 2021年叡王(19歳1ケ月) |
1993年棋聖(22歳9ケ月) | 四冠 | 2021年竜王(19歳3ケ月) |
1993年王位(22歳10ケ月) 1993年竜王失冠 1994年名人(23歳) | 五冠 | 2022年王将(19歳6ケ月) |
1994年竜王(24歳2ケ月) | 六冠 | 2023年棋王(20歳8ケ月) |
1996年王将(25歳4ケ月) | 七冠 | 2023年名人(20歳10ケ月) |
タイトル戦で羽生善治さんは何度も失冠しており、藤井聡太さんに比べると七冠達成までには年月がかかっています。
藤井聡太さんは、一度もタイトルを取られずに
ストレートで七冠達成しているんだね♪
さらに2023年3月11日~12日に行われたタイトル戦では、羽生善治さんが藤井聡太さんに王将奪還を挑みましたが、藤井聡太さんが防衛戦に勝利しました。
しかしどちらが強いかと言われると、対局は相手あっての事ですし、その時のコンディションにもよりますので甲乙つけがたいですね。
藤井聡太さんは王座を獲得し、史上初の八冠を達成しました。
初心者でも分かりやすい!
「藤井聡太の凄さと現状」
●竜王・棋聖・名人…等のタイトルは 1人しか所持できない(タイトルを奪い合う)
●その8つ全てを藤井聡太が所持(2024年1月時点)
●八冠を獲得した棋士は、藤井聡太ただ1人
羽生善治の強み
羽生善治さんも藤井聡太さんもどちらもすごく将棋に関して強いのは当然ですが、その強みがどういったところにあるのか気になります。
まず、羽生善治さんの強みは
・対戦する相手の本質を把握し、先を予測する力
・研究競争に付いていくために努力する力
・研究を共にするためのパートナーを戦略的に選ぶ力
羽生善治さんの強さは将棋に詳しくない人からしても漠然と分かるほどです。
天才頭脳を持った人が、将棋に対して強い情熱を持って研究して努力しつづけているんだから強いのは当然のことです。
羽生善治さんは将棋の強さがあるからこそタイトル戦に出ることが出来て、そのタイトル戦の中で羽生善治さんの能力はさらに飛躍し強くなっていくというサイクルになっていると思われます。
もちろん研究に努力を重ね、自分の力にしてきた部分も多いでしょう。
飽くなき探求心と努力、誰もが見習いたいことだね。
藤井聡太の強み
次に、藤井聡太さんの強みについて。
藤井聡太さんは、
・規格外の読みの力で優れた戦略眼がある
・悔しさをバネに変換できる力
・非効率な勉強方法
将棋をさした事がある方ならわかると思うのですが、10手先の局面を見通すこともなかなか難しいことだと思います。
しかし、藤井聡太さんは20手先や30手先の局面を読める力があると言われています。
そして普段はあまり感情を表に出さない藤井聡太さんでも、小学生時代は大声をあげて敗戦を悔しがることもありました。
今では勝ち目がない局面を迎えても簡単には投了せず、将棋をさしつづけるという姿が見られます。
もちろん負けてしまった後は”なぜ”、”どうして”という言葉と共に悔しがる様子もありますが、それが藤井聡太さんを強くさせている”悔しがる力”なのでしょう。
そして今ではAIを使った研究で時間短縮が可能になりましたが、藤井聡太さんはAIばかり使うのではなく、自分で答えを考え出すという勉強法をとっています。
こういった勉強法も考える能力に繋がっているのかもしれません。
悔しいと思えるっていうのは、強くなるチャンスだよね。
【羽生善治VS藤井聡太】2023年の対局結果
2023年に行われた羽生善治さんと藤井聡太さんの対局結果について。
羽生善治 | 2023年対局 | 藤井聡太 |
---|---|---|
負 | 1月8日 王将戦第一局 | 勝利 |
勝利 | 1月21日 王将戦第二局 | 負 |
負 | 1月28日 王将戦第三局 | 勝利 |
勝利 | 2月9日 王将戦第四局 | 負 |
負 | 2月25日 王将戦第五局 | 勝利 |
負 | 3月11日 王将戦第六局 | 勝利 |
世代を超えた王者対決として注目された羽生善治さんと藤井聡太さんの対局ですが、藤井聡太さんが見事防衛いたしました。
藤井聡太さんは、
過去のタイトル戦と比べても充実感があった。
羽生九段には、こちらが気付いていない手を指される場面が多かった。
と振り返っており、羽生善治さんは、
いろいろな読み筋が出てきて、非常に勉強になった。
と語っていました。
羽生善治と藤井聡太の対談
引用:Twitter
羽生善治さんは、藤井聡太さんの偉業についてどの様に思っていらっしゃるか聞かれた際、
若い棋士の中でも藤井聡太さんは特別で、年々確実に実力も実績も積み上げていっている
という事を確信している様子でお話しされていました。
また羽生善治さんは自身の事を、経験を積み強くなったと実感している一方で、弱くなったと感じる所もあるとおっしゃっています。
以前に比べると慎重に幅広い判断が可能になってた一方で、思い切ったことや大胆なことがあまりできなくなりました。
そういった中で総合的な力をどう伸ばしていくかが、これからの課題だとお話されています。
また、藤井聡太さんが”漢字二文字を書くとしたら何を書くか?”と聞かれた際は、
「初心」
と答えています。
藤井聡太さんは棋士歴約5年になりますが、実感としては前とあまり変化を感じないとのこと。
ただ、将棋を始めた頃の気持ちと大切にして常に”初心”を持っていたいという思いがあります。
また、お2人がAI(人工知能)が将棋界に及ぼす影響について聞かれた際には、
羽生善治さん
『AIによって人間の美的センスそのものも変わっていくでしょう。
私はそういったところに違和感がある。
AIは人間の体感との間にはまだずれがあるように感じる。』
藤井聡太さん
『AIの進化につれて棋士達は強くなる方法を模索することになる。
そして人間の感覚はAIの影響で変化を受けて変わることもありそう。
ただ、AIは人間の感覚の”勝ちやすさ”とは違う場合があることに少し留意が必要。』
このようにお二人とも話されていて、AIに対しての考えかたがとても似ていると感じました。
全てAIに任せるというのではなくて、人間の良いところは大切にしていきたいよね。
【羽生善治VS藤井聡太】対局予定はいつ
現時点で対局の予定はありません。
今後羽生善治さんがタイトルを奪還するべく対局が行われる事と思いますので、対局予定が発表され次第追記いたします。
まとめ
ここまで羽生善治さんと藤井聡太さんについて、色々と比較して書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
簡単にまとめると
・七冠達成は羽生善治より藤井聡太の方が早い
・羽生善治の強みは、対戦する相手の本質を把握し、先を予測する力と研究する努力
・藤井聡太の強みは、優れた読みの力と戦略眼、悔しがる力と非効率な勉強方法
・2023年の対局結果は藤井聡太が見事防衛成功
・対談では羽生善治が藤井聡太の強さを認め、AIに対する考えが似ていた事を談話
将棋の勝敗はとてもはっきりしているので、負ける悔しさも他のものに比べると格別だと言われています。
そんな中での二人の対戦はとても注目を浴びましたよね。
今回は藤井聡太さんの勝利となりましたが、これから先また二人が対局することがあれば、どちらが勝つかはわからないと思いますし、それが将棋の面白さかもしれませんね。
6/28の王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝が楽しみですね♪