前バンタム級4団体統一王者であり、3階級制覇王者の井上尚弥(大橋)と元WBO世界バンタム級王者であり、元WBC世界スーパーバンタム級暫定王者の亀田和毅(TMK)の対戦が現実的にはあり得るのではないかということが話題になっています。
この日本人対決が実現すると一旦ボクシングの実力は考えなくても、必ず盛り上がることは間違いないので、今回は井上尚弥選手と亀田和毅選手の対戦が実現する可能性はどれくらいあるのかを考察してみたいと思います。
尚弥選手と和毅選手の試合!みたいみたいみたい!( ´ ▽ ` )
なぜ井上尚弥選手と亀田和毅選手の試合がここまで話題になるのか
井上尚弥選手と亀田和毅選手の試合がなぜここまで話題になるのかといえば、日本人世界王者同士の戦いというのもありますが、やはり井上尚弥選手は亀田家のボクシングを間接的な感じではありますが、否定を匂わせるような言動があるからです。
井上選手は大橋ジムとの契約時に、
強い相手としか試合しない、弱い相手とは戦わない
このように約束しています。さらに、井上尚弥選手は辰吉選手や畑山選手が活躍してた頃の人気絶頂のボクシングを蘇らせたいとも話をしています。
確かに振り返ってみると辰吉さんや畑山さんには華がありましたし、ボクシング人気も凄かったですよね。
話は戻りますが、それらの言動が世間を賑わせていて、世界ランキングで上位ではない相手とのマッチメイクで世界王者を防衛していた亀田家のボクシングに対しての意見とも捉えられてしまい、井上尚弥選手はアンチ亀田家だという噂が一人歩きしています。
そしてある時、3150ファイトクラブの亀田興毅ファウンダーがこのように発言しました。
「井上選手は確かにすごい。しかしそれは一部の選手であって全体で見るとボクシングは苦しい状況にある」
と発言した同じ時期に井上選手が下記のようなツイートました。
ただこれは明確に誰に対して言っているのかはわかりませんので、亀田興毅ファウンダーに向けてのものだと断定はできませんが、タイミングなどを考慮すると亀田さんに言っているように捉えられてもおかしくない状況でした。実際にツイッターでもこのようなツイートも多くありました。
このようなところから井上尚弥選手がアンチ亀田だと直接的に発言してはいないものの、ボクシングファンからは亀田アンチだと思われている現状があります。
私見としても、「強い相手としかやらない」という言動やツイートから見て、亀田家のことは少なくとも良くは思っていないだろうと推測はしてしまいますね。
日本人同士の世界戦ということが前提としてあったとしても、このような背景もあるため、井上尚弥選手と亀田和毅選手が対戦するとなると、非常に話題になってくるわけです。
さらに亀田和毅選手も自身のYouTubeチャンネルでも度々井上選手との試合を希望している旨を発言していますし、勝つ自信もあるとも言ってます。
様々なストーリーが絡み合って井上尚弥選手と亀田和毅選手の試合が実現すれば、注目度が高くなるのは間違いありません。
井上尚弥vs亀田和毅の実現の可能性について
結論から言うと、あり得ると思います。
井上尚弥選手はバンタム級の4団体統一を成し遂げた日本人、アジア人最強のボクサーですが、スーパーバンタム級でも当然4団体統一を成し遂げようとしています。もし達成すれば2階級4団体統一王者として史上初のボクサーになります。
そして井上尚弥が階級をスーパーバンタム級へ上げた時には、そこには2人の王者がベルトを2本ずつ持っている状態でした。
しかも二人ともさすが統一王者なだけあって、PFP上位が常連の最強ボクサーである井上尚弥選手と試合することを希望しているという状況で、早ければ2023年に井上尚弥選手がスーパーバンタム級でも4団体統一を成し遂げることができる可能性が囁かれていました。
そんな中、亀田和毅選手が井上選手との対戦を希望していたとしても相手にされるわけがなく、この段階では井上vs亀田の対戦は実現の可能性は限りなく低いと言われていました。
当然ですよね、井上尚弥選手のシナリオとしては、WBC/WBOの2団体統一王者のスティーブン・フルトンと2023年7月25日に世界タイトル戦を行い、井上選手が勝ったとしたら、次は年内にWBA/IBFの2団体統一王者のムロジョン・アフマダリエフとスーパーバンタム級の4団体統一戦を行い、勝てば年内に2階級4団体統一という夢が実現する”予定“でした。
このシナリオに亀田和毅選手は入る隙もありませんでしたが事件が起きます。
2023年の4月8日、ムロジョン・アフマダリエフがマーロン・タパレスに敗れてしまったのです(12R判定1-2の僅差)。これには誰もが驚きを隠せず、アフマダリエフも判定に不服のような状態でした。
そこで井上尚弥選手がフルトンに勝つというシナリオでいくのであれば、次の相手はアフマダリエフではなくタパレスがターゲットとなるのがセオリーですが、実はここに亀田和毅選手が入ってくる隙がありました。
亀田和毅選手はWBAの挑戦者決定戦に勝ったので、実はWBA王者と試合をする権利を所持しているわけです。WBAがタパレスに亀田選手と試合するように指名すれば亀田和毅vsタパレスという対戦が実現します。
亀田和毅選手は2団体統一戦をタパレスと行い、勝利すればスーパーバンタム級4団体統一を目指す井上尚弥選手のシナリオに亀田和毅選手と戦う必要が出てきて、自然な流れで井上尚弥選手と4団体統一戦として対戦が実現するというものです。
ただし、この場合でも井上選手がフルトンに勝利、亀田選手がタパレスに勝利した場合に夢のカードが実現することになります。
井上尚弥vs亀田和毅の対戦実現のポイントは、
- 井上尚弥選手がフルトンに勝利する(WBC/WBOの2団体統一王者)
- WBAがタパレスの防衛戦に亀田和毅選手を指名する
- 亀田和毅選手がタパレスに勝利する(WBA/IBFの2団体統一王者)
これで井上尚弥選手(WBC/WBO2団体統一王者)と亀田和毅選手(WBA/IBF2団体統一王者)による夢のスーパーバンタム級、史上初日本人同士の4団体統一戦が現実的なものとなります。
これらを見てどれくらいの可能性があるかどうかは個人の物差しによると思います
井上尚弥vs亀田和毅が実現した場合の勝利予想
最後にまとめとして、もしこの二人の対戦が実現したのであれば、勝利予想はどうなるかということですが、ほとんどが井上尚弥選手の勝利という予想になっています。
当然亀田和毅選手も亀田家の中では一番センスがあると昔から言われてきて、非常にスピードも速い元世界王者のボクサーではありますが、相手は井上尚弥です。
世界王者クラスが何名も早いラウンドでKOされていることから見ても、世界王者の中でも井上尚弥選手は別格の存在です。
実際に亀田大毅さんが井上選手と亀田和毅選手が対戦したらどちらが勝つかをコメントしています。
しかも間髪入れず、考えることもせず、細川バレンタインさんのどちらが勝つかという問いに対して「井上」と即答しています。
普通は身内であり兄弟であれば実際には勝つのが難しくても和毅選手の名前を言うものだと思いますが、ここまで即答で井上選手が勝つと断言できる大毅選手は本当に凄いと思います。
そしてそこまで言わせる井上選手の強さ、実績はものすごいものがあります。
個人的な意見としてもこの対戦が実現すれば井上選手が勝利すると予想していますし、実力差は正直に言うとあると思います。
しかし、もし井上尚弥vs亀田和毅の対戦が今回お伝えしたシナリオ通りに進んで決まったとしたら、亀田選手も元世界王者の意地として井上選手の対策を全力で練ってくるはずです。しかしそれは井上選手も同じことですが。
どちらにしても亀田和毅選手も世界王者まで上り詰めているということは、身体能力だけではなく頭も良いわけですから、ここも実際にやってみなければわかりません。
これもボクシングの面白いところで、いくら井上選手が最強だからと言っても“絶対”はありません。だからこそ万が一を想定しつつ試合を観戦するのでドキドキするんですよね。
そして何にせよ知名度抜群の二人が4団体統一戦を行うとなると、これはかなり盛り上がると思いますし、先述したボクシングファンの間では因縁?の井上vs亀田ということもあり、濃いボクシングファンもボクシングのライト層も楽しめる一戦になることは間違いないはずです。
何より今後のボクシングSバンタム級戦線は楽しみでしかありません。
渡嘉敷さん竹原さん畑山さんが「井上尚弥vs亀田和毅」に言及
渡嘉敷竹原畑山のぶっちゃけチャンネルにて井上vs亀田の可能性について触れられました。
元世界王者の3人もこの展開にワクワクしながらも言及していますので、元世界王者の見解も是非ご覧になってみてください。